Stories

2019.04.03

2014年 第2回:「私たちを取りまく環境」

「Our Environments 私たちを取りまく環境」
―家族の風景という身近なものから火星の表層という宇宙規模のものまで、普段特別に意識することの少ない様々な環境について、写真を通して考える。





2014年度から毎年テーマを設けることが決まりました。第2回は「Our Environments~私たちを取りまく環境」をテーマに、13のプログラムと、15の会場が選ばれました。例えば、下鴨神社の細殿を拝借し、日本全国の海岸線に立ち並ぶ原発の風景写真を展示し、日本人の自然崇拝を再考するインスタレーションとして発表しました。また京文化を支える室町の大店町家の路地を入った一番奥の蔵の中で、秘められた現実を公開するかの様に、現在進行形の地球温暖化や戦争紛争の報道写真を発表しました。





そして、メイン会場の京都文化博物館別館では、NASAが超高解像度のカメラで撮影した火星の地表の写真データをヴィデオインスタレーションとして、現在世界最高画質の4KのLEDパネルによる6m x 4.4mの超大型縦型スクリーンを使用して展示し、写真家でない者によって撮影された写真を最先端技術の映像ディスプレイによって可視化することで、写真とは何か、写真は何処へ向かうのかという問いを投げかけました。





京都駅ビル 7階東広場
「Diorama Map」 西野 壮平

龍谷大学 大宮学舎本館
CHANEL NEXUS HALL presents 「Signature of Elegance–リリアン バスマンの仕事」
併設「リリアン・バスマンとハーパーズ・バザー」ハースト婦人画報社プレゼンツ

京都芸術センター&アンスティチュ・フランセ関西
「Supernature」 フランス国立造形芸術センター(CNAP コレクション)

無名舎
「Eternal Japan 1951–52」 ワーナー・ビショフ/マグナム・フォト

誉田屋源兵衛 黒蔵
「眼から心への細糸」スタンリー・グリーン/NOOR

京都文化博物館 別館
「火星‒未知なる地表」 キュレーション:グザビエ・バラル
協力:NASA/ジェット推進研究所/アリゾナ大学/ヴィデオ・インスタレーション:高谷史郎

嶋臺(しまだい)ギャラリー
「More Than Human」 ティム・フラック (ハッセルブラッド プレゼンツ)

有斐斎 弘道館
「ネイチャー・イン・トーキョー」 M le magazine du Monde

虎屋 京都ギャラリー
「Where We Belong」 瀧澤 明子

下鴨神社細殿
「STILL CRAZY nuclear power plants as seen in japanese landscapes」 広川泰士

無鄰菴
バカラプレゼンツ 「愛すべき、職人たちの手」 アンヌ・ドゥ・ヴァンディエール

鍵善寮&村上重ビル
「Discoveries by agnès b.」J.D. オカイ・オジェイケレ、
イヴ・ジェリィ、ジャンルカ・ガンベリーニ、エヴァンジェリア・クラニオティ、鈴木理策

ASPHODEL
「Japanese Photobooks Then and Now」






「今日、地球や人類が直面する問題に対し、私たちは迎合する事なく、それを真正面から認識し理解する必要性に迫られています。日本でも世界のどこでも私たちは皆、時に受動的な傍観者であり、欺瞞に対して無関心になりがちです。しかし、この惑星全体が抱える課題に取り組むには、私たち一人一人がもっと積極的かつ前向きに行動し、変化を生み出すほかありません。私たちは自然に耳を傾け、過去、現在、そして未来の私たちの振る舞いを真摯に見つめ直すべきなのです。」

2014年
KYOTOGRAPHIE共同創設者/共同ディレクター
ルシール・レイボーズ&仲西祐介