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2019.04.07

2015 第3回:「TRIBE―あなたはどこにいるのか?」

「21世紀の都市文化のなかで、かつて部族社会がもっていた互酬的な関係を取り戻そうという機運(運動)が世界のあちこちに起こっている。お金が人の運命や国家さえもコントロールし、それがアートにさえ及んでいることに、うんざりしている人間が世界中に増殖しているのだ。」

坂本龍一
ニューヨークにて 2015年3月17日





KYOTOGRAPHIE 2015では血や土地といった先天的な繋がりだけでなく、個々の意志や価値観で結ばれた人種や国境を越える様々な人の集まりを現代の「TRIBE」として捉え、写真を通して多種多様な「人間の繋がり」を見せようと試みました。



Francis Wolff, BLUE TRAIN (Album of John Coltrane) , 1577 / © Francis Wolff/Mosaic Images


世界各地の先住民文化から、インターネットなどのコミュニケーション・メディアによって生み出された現代の「TRIBE」まで、写真があらゆる人間の輪郭や色彩を写し出していく。私たちが「TRIBE」と呼ぶこの新しい視点の発見によって、情報過多のこの時代に「自分はどこにいるのか」という立ち位置を再認識し、自分以外の「TRIBE」の存在を自然に受け入れ、誰もが尊くて素晴らしいと思える世界がつくれたとしたら、おのずと「差別」や「戦争」がなくなるのではないでしょうか。


2015年
KYOTOGRAPHIE共同創設者/共同ディレクター
ルシール・レイボーズ&仲西祐介



Roger Ballen, Mimicry, 2005 / © Roger Ballen


1.フランス国立ギメ東洋美術館・写真コレクション
Last Samurais, First Photographs —サムライの残像
虎屋 京都ギャラリー

2.ルーカス・フォーリア
A Natural Order―自然に向かう人々
有斐斎 弘道館

3. マルティン・グシンデ
フエゴ諸島諸先住民の魂―セルクナム族、ヤマナ族、カウェスカー族
京都市役所前広場、坂茂設計“紙管パビリオン ”を仮設設置

4. ロジャー・バレン
Shadowland 1969–2014 ロジャー・バレンの世界
コム デ ギャルソン京都店 (a)
堀川御池ギャラリー (b)

5. フランシス・ウルフ
A Vision of Jazz: フランシス・ウルフとブルーノート・レコード
嶋臺 (しまだい) ギャラリー

6. ノ・スンテク
reallyGood, murder
ギャラリー素形

7.マルク リブー
「Alaska」 presented by CHANEL NEXUS HALL
誉田屋源兵衛 黒蔵

8.山谷佑介
Tsugi no yoru e
無名舎

9.ヨシダ キミコ
All thatʼs not me—私じゃないわたし
花洛庵(野口家住宅)

10. 榮榮&映里(ロンロン &インリ)妻有物語
両足院(建仁寺内)

11. オリバー・ジーバー
イマジナリー・クラブ
ASPHODEL

12. フォスコ・マライーニ
海女の島:ルガノ文化博物館コレクション
祇園新橋伝統的建造物

13. ルイ・ジャム
チェルノブイリ
SferaExhibition

14.ボードワン・ムアンダ
コンゴの紳士たち、「サプール」の美学
村上重ビル 地下